第12話「舞踏会へようこそ」

第12話 舞踏会へようこそ

最近は皆、何事もなく静かに過ごしていたようですが……。

本日、お嬢様のお城にて、

舞踏会が開かれることになったようです。

――ということは。

また何か、騒動が巻き起こってしまうのでしょうね。

さてさて、今宵、どんな舞踏会が開かれるのか……。

マダム・基本

お久しぶりです。本日はお招きに預かり、光栄にございます。

姫・怒り

む……何じゃ、公爵夫人か……。

執事・悲しい

お嬢様、またそのような口の利き方をされて……。いけませんよ。いつも、礼儀正しく、と何度も注意しているでは――。

マダム・基本

執事さん。私は、良いのですよ。

執事・悲しい

しかし……。お嬢様、ほら、いつものように可愛らしい顔をなさってください。

姫・怒り

嫌じゃ。別にわらわが招待したわけでもないしな。

執事・悲しい

お嬢様! ああ、いつもの素直で可愛いお嬢様は一体どこに……。

マダム・あやしい笑い

ほほっ……。お嬢様は、素敵な執事さんをお持ちで良いですね。うらやましい限りですわ。

姫・基本

むむ……そんなにうちの執事は良いのか?

マダム・基本

ええ。一度、私の元へも来ていただきたいくらい。

姫・照れ

なっ!?

執事・悲しい

……大変ありがたいお言葉ではありますが、私はお嬢様に忠誠を誓った身。もう他の方の元へなど行けません!

姫・怒り

そ、そうじゃ! 絶対にやらんからなっ!

マダム・あやしい笑い

おーっほっほっほ。冗談ですわよ。お2人の仲が引き裂けない事は、よく知っておりますわ。

姫・怒り

そんなの当たり前じゃ!

執事・照れ

っ!

執事・笑顔

お嬢様……。私は、もう……感極まって……。そんなに私のことを、大事に思ってくださっていたのですね。

マダム・あやしい笑い

ふふっ……お2人とも、本当、お話していると楽しいですわ。でも……、今日は実はもっと楽しい事が……。

舞踏会へ招待されたマダムが、

ニヤリと意味深な笑みを浮かべた時でした――。

奇術師・基本

レディースアンドジェントルマン! さて今宵も、素敵なショーの始まり、始まり~。

会場内に響き渡る、妖しげな声……。

姫・基本

あ、あやつはっ!?

マダム・基本

あら? お嬢様、彼をご存知なのですか?

執事・怒り

知っているも何も……、先日はあの方のおかげで大変な目に……。

マダム・あやしい笑い

大変な……? ふふっ。そうなのですか? 一体、どんな楽しい事をされたのでしょうねえ。

姫・基本

うむ。あれは美味じゃった!

マダム・基本

美味? 美味しいお茶会にでも、招かれましたか?

執事・怒り

な、何故それを!?

マダム・あやしい笑い

ふふっ……。

バサバサバサッ

姫・笑顔

おおおおっ!

執事・怒り

お、お嬢様!? どうされたのですか!??

姫・笑顔

何じゃ、この花吹雪は! 城中に待っておるぞ! 絶景じゃ!!

オーナー・基本

確かに……美しいですねえ。

執事・怒り

甘味屋! いつの間に……。

オーナー・笑顔

本日は、宴用の甘味をお持ちしたのですよ。お嬢様、お一つどうぞ。それから、そちらのお美しいご夫人様も。

姫・笑顔

おお、美味そうじゃ。

マダム・基本

あら、ありがとうございます。……ん、美味しい。甘味屋さんですか? 今度、お邪魔してみようかしら。

オーナー・笑顔

それはそれは。こんなお美しい方が来ていただけるのであれば、私もこのように嬉しい事はございません。

マダム・基本

まあ、お上手なのね。

執事・怒り

……これはもしや、似た者同士なのでは……。

姫・笑顔

おおっ! 今度は、ウサギが飛び出したぞ! ほら、皆、見てみぬか! 帽子の中からウサギじゃっ!

オーナー・基本

そうですね。あの方は、本当にマジシャンだったのですねえ……。

執事・怒り

甘味屋。感心している場合ではないでしょう。前回の森の中での出来事も気になりますし。

マダム・基本

彼は、不思議な事を巻き起こす天才ですわ。

オーナー・?

おや。あの手品師をご存知なのですか?

マダム・あやしい笑い

知っているも何も……ふふっ……。

姫・怒り

…………。(ジロリ)

マダム・照れ

怪しいなどと、そんな事はありませんわ。彼は、人々を喜ばせ、楽しませるために生まれた男……。

姫・怒り

公爵夫人の顔が……。

執事・悲しい

ええ、お顔が……。

オーナー・基本

うっとりされて、更にお美しい……。

マダム・基本

あっ。それより、貴方も、彼の事がお気に召したのですか?

姫・怒り

……う、うむ。あやつのすることは面白いぞ! おやつも美味いしな。

執事・悲しい

お嬢様っ! あのように、明らかに怪しげな、素顔も見せぬような男を……!

オーナー・基本

また、その怪しい部分が女性にとっては魅力的なのかも知れませんよ。ですよね? ご夫人。

マダム・基本

そうですわね。けれど貴方も、十分に妖しく魅力的ですわよ。

オーナー・ニヤリ

そうですか……ありがとうございます。では今晩は……。

マダム・基本

あら……ふふふ……。どうやって楽しませていただけるのかしら。私は、生半可な事では満足いたしませんわよ。

姫・怒り

こ、公爵夫人に、甘味屋っ! またそのように、いかがわしい……っ!

執事・怒り

そうです。お嬢様の前で、いい加減になさってください。

オーナー・基本

そうですか? では、この続きは後ほど、ということで……。まずは、先日の怪しげな男を見つけた報告をしておきましょうか。

姫・怒り

報告?

プルル プルル

オーナー・基本

……もしもし。シスターですか? 本日、面白いものを発見しましたよ。こちらにいらっしゃいませんか?

執事・基本

シスター……?

オーナー・基本

先日、お茶会を開いてくれたあの、仮面の男。……ええ、そうです。もちろんいつもの彼も一緒で構いませんよ。では……。

ピッ

姫・怒り

な、何じゃ、甘味屋! いつの間に、シスターとそのような仲になったんじゃ!?

オーナー・笑顔

そのような? そのようなとは、どのようなでしょう……?

姫・照れ

そ、それはじゃな……。

執事・怒り

しかし、いつの間に、電話番号まで入手していたのですか。

オーナー・ニヤリ

さて。いつでしょうね。

まだまだ続く、本日の舞踏会。

どうやらこれから、皆が勢揃いするようですね。

さて次回、13話「本日のショー」

是非、お楽しみに!

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