第26話「思い出は思い出のままに」

第26話 思い出は思い出のままに

~前回までのあらすじ~

初々しい味のお菓子求める旅に出た

師匠と甘味屋も、諸国漫遊を終えて

日本に戻ってきたようですが……。

師匠・通常

ふぅ、ようやく日本に戻って来ましたね

オーナー・基本

得られた物は大きかった旅でしたが、結局師匠の言う初々しい味のお菓子は作れぬままでしたね……

師匠・にっこり

ここでもできる事はある筈ですよ。でもその前に、そこにある祠の横で、一休みしましょうか

霊弟・焦り

おい! そこはボク達の指定席なんだから、座っちゃだめだよ

霊兄・意地悪

呪われますよ

5主人公・恐怖

こらこらー、君達そういう意地悪なコト言わないの!

オーナー・ニヤリ

これはこれは、美しさの中にもまだあどけなさを残すお嬢さん、こんにちは

5主人公・通常

え……私のこと……ですか?

師匠・悲しい

紫龍、あなたは今回の旅、毎回おなごと見掛けるやいなや……

オーナー・笑顔

師匠、これは挨拶のようなものです

霊兄・無表情

貴様はこの前の……!

師匠・きょとん

あら、そこのお二人は……。紫龍は変わった方とお友達なのですね

霊兄・笑顔

友達などではありません!

オーナー・笑顔

ええ。女性以外のどうでもいい顔は、自動的に記憶から抹消されるもので、私にはどなたなのかさっぱり

霊兄・意地悪

(コイツ呪い殺しましょうか。フフッ)

霊弟・焦り

(にーさん、こんな所でダメだよ!)

5主人公・通常

この人達には、兄弟くん達の存在が見えてるってこと?

師匠・にっこり

(にこっ)

霊兄・無表情

この女性……只者じゃありませんね……

師匠・通常

私達はですね、実は……

かくかくしかじか

霊弟・通常

へー。なら、あんた達は、思い出の中の味を探してるんだね

オーナー・基本

そういうことになるのでしょうか?

霊兄・通常

ある意味、過去に捕らわれてしまったオレ達と同じ、ということか

5主人公・通常

そう聞くと何だか放って置けないね

師匠・通常

何か、良い方法はご存じないでしょうか?

5主人公・焦り

うーん、でもそれって無理なんじゃ?

師匠・きょとん

何故ですか?

5主人公・通常

だって、その初々しい味は、あなたの記憶の中にある味なんだよね?

どんなものでも、思い出のには全然敵わないもの

霊弟・照れ

キミってやっぱり分っているね。ボク達が惹かれるワケだよ

霊兄・笑顔

思い出の中の恨みに勝るもの無し。その通りだね、ふふ

霊弟・反省

にーさん怖いよ

オーナー・?

俗に言う思い出補正と言う奴ですか。

私達は、実際には見えない心の中の味を追い求めていたと

5主人公・通常

思い出よりも今あるものを大切にしないと、勿体ないよ

師匠・にっこり

まぁ、お嬢さんありがとう。純粋なのですね。ふふ、まさかこんなに若いお嬢さんにたしなめられるとは

オーナー・基本

私達は、大切なものを忘れていたのかもしれませんね、師匠

霊弟・通常

それはそうと、おにーさん甘味屋なんだよね? ボクらもお菓子食べたーい! ちょうだい

霊兄・無表情

……

オーナー・笑顔

大福しかありませんが、こんな物で良ければ皆さんでどうぞ

霊弟・意地悪

やったーー!

ぱくっ もぐもぐ

…………。

霊弟・意地悪

うっまーーーい!

5主人公・笑い

わぁ、美味しい

霊兄・悲しい

ブフゥーーーーーッ!!

5主人公・焦り

え!? どうしちゃったの??

オーナー・笑顔

これは失礼しました。実はこちら、ロシアンルーレット大福と言いまして。

一つはわさび入りなのを伝え忘れておりましたね

霊弟・通常

仕込みわさび!?

霊兄・意地悪

気にしないでください。あまりの珍味に肌が粟立っただけですから(ニコッ)

(お、おのれ! この恨み、晴らさでおくべきか……!!)

師匠・怒り

紫龍、お遊びが冗談になっていませんよ

オーナー・笑顔

ふふふ。お後が宜しいようで。それでは私達はこの辺で

逃げ去るように、その場を後にした師匠と甘味屋。

初々しい味の謎(?)も無事解けたようですし、

何やら晴れ晴れとした様子ですね。

師匠・通常

何から何まで今回はありがとう、紫龍

オーナー・笑顔

お礼だなんて良いのですよ、師匠

師匠・通常

ごめんなさいね。だって、本当は和菓子など、最初からどうでも良かったのですもの

オーナー・?

何ですって?

師匠・通常

私はあなたを、少し困らせてみたかっただけなのですよ。
甘い言葉で囁きながらも、師匠と弟子と言う垣根を遂に取り払うことの無かったあなたを

オーナー・基本

師匠……

師匠・にっこり

せめて共に、こうして最後に旅ができて、とても楽しかった

オーナー・ニヤリ

ずるいことを言いますね。その垣根を最初に作られたのは、あなた自身だと言うのに

師匠・通常

私はそれが良かったのです。だからこそお前は、呼べばこうして私の元へと、いつもやって来てくれたのですから

オーナー・笑顔

ふふ。また、師匠が求めてさえくだされば、私は季節の和菓子でも、何でもお持ち致しますよ

オーナー・ニヤリ

菓子だけでなく、その髪に似合う簪でも、美しい羽織でも、あなたの望むままに

師匠・通常

では、その時を楽しみにしていましょう

どうやら結論も出たようですね。

これにて、今回のお話もめでたしめでたし♪

……と思ったのですが、おや?

霧深い古城の方が少し騒がしいようですね。

執事・悲しい

何故か宴会の日の記憶がすっかり抜け落ちているのですが……。お嬢様、何かご存じないでしょうか?

姫・基本

あぁ、あの囚人と共に裸踊りをしていた所までは覚えておる

執事・照れ

え!? 私がそのような事を?

姫・基本

嘘じゃ。それよりも「きんつば」のレシピ入手はどうなったのじゃ?

執事・基本

それならば、この奇術師から貰ったメモにしっかりと……。

あんこ、砂糖、上新粉、なになに? このメモは一定の時間を過ぎると自然発火しま……

執事・基本

し、自然発火!?

ボウッ! ジュジュゥ……プスプス

姫・基本

わ、わらわの大切な、レシピが……っ

執事・基本

熱っ、アチチチ

姫・怒り

こんの、大馬鹿物がぁー!

……これにて、今回のお話は本当にお終いっ☆

それでは、また次の機会にお会いしましょう。

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