あの頃、あの夏 確かにあった、「居場所」

――総務省の調査によると、女性の東京圏流入は年々加速しており、
今や男性も女性も3人に1人は東京圏に住んでいる――

あの頃、あの夏。

あなたも彼も若く、
その町の窮屈さにも息苦しさにも心底うんざりだった。

そしてある日、あなたは望み通りそこを後にした。

憧れた都会の生活は毎日が刺激的で――
けれど。
心はずっと飢えていた。



だって、「おかえり」と言ってもらえる場所がなければ、
わたしたちはどこを居場所というのだろう?