地球をかけた銀河アイドルたちの歌バトルもそろそろ折り返し地点。
今しがた歌を披露し終えたチザネがマイクを再び持ち直しましたが……。
「我の出番もこれで終わり。
ですがステージから去る前に次なる代表をこの場に呼び出さねばなりません……」
「次のステージは風の惑星より飛来せし者の歌……。
かの星は生まれ落ちし時より風が止んだことがないといいます。その風を支配する翼持つ者……名前は――」
???
「ええい、遅いぞ貴様!
この俺をいつまで待たせるのだ!」
「わっ、ルドラ!?
待ってください、勝手に出てきてはいけません!」
「うるさいうるさいうるさい! この俺に命令するとは失礼千万この上ないぞ!」
おっと、スタッフの静止も振り切りステージに現れたのは……?
「俺こそが風の惑星より来たる疾風、ルドラ様だ!
はっはっは、地球の愚民ども、この俺の存在に恐れおののき媚びへつらって敬うがいい!」
「なんて横暴な……」
「なんだ、チザネ、貴様もこの俺にひざまずきたければ構わんのだぞ?」
「お断りします。我とて土星の代表。他の惑星の代表に頭を垂れるなどできるわけがありません」
「ふっ、この俺にたて突くとはなかなか勇敢な若者じゃないか。気に入った、特別に俺に質問をすることを許可しよう」
「はぁ……」
(レジェンドに引き続きこの方も我と言葉が交わせる知性ランクではないようです。どうしましょう……)
「なんだ、不満か?」
「いいえ、そなたとこうして同じ歌バトルのステージに立てたことを光栄に思います」
「そうだろう、そうだろう! ならば、問うのだ! 我に地球人どもから寄せられた質問とやらをな!」
「では……こちらの質問を。
そなたはずいぶんと横暴ですが、一体どんな幼少期を過ごせばそんな性格になれるのですか? 私は引っ込み思案なので自信を持つコツを教えてください、だそうですよ」
「ほう……俺がどのようにしてこの高貴な魂を維持してきたか興味があるというのだな。しかしここはステージであって良い子のお悩み相談室ではないぞ」
「きっとルドラの性格に憧れと尊敬の念を抱いているのでしょうね」
「ふん、まぁいい、知りたくば教えてやろう。
この俺の子供時代はな……」
ルドラの子供時代とは?
気になる答えの様子は……。
次号(明日更新らしい!!)に続く!
ところで明日は其は輝ける蜂の王城の発売日でもあります。下記より試聴ください。Tr.5とTr.6は本編でお聴き下さい。歌曲扱いなのに18分程あるトラックもあるようなのでびっくりです……。