地球の命運をかけた歌バトルも前半戦が終わり、休憩時間となりました。
銀河カレシ総選挙 2014も終了し、観客はこれまでに魅せたアイドルたちの歌にたった一枚の投票券の行方を悩ませていたようですが……。
ここで少し楽屋裏を覗いてみましょうか。
まずは前半戦を大いに盛り上げた代表たちの楽屋に行ってみましょう。
「ふぅ……この星に存在する緑茶というものは心が落ち着きますね」
「ええ~、ここはやっぱり紅茶じゃないの?
この華やかな芳香、そして夕暮れの空のようにカップを染める茜色。う~ん、素晴らしいよね、愛を感じるよ」
「僕はコーヒーがいい。冥王星の黄泉と現世を隔てる川にも似た暗黒色……亡者の嘆きが聞こえてきそうで……懐かしい……ふふふ……」
「アオジロはそういう根暗っぽいの怖いからやめとけって」
「レジェンドは何が好みなのさ?」
「オレ? オレはこれ、コーラ! しゅわっとして刺激的なところがいいよな」
「叡智の書によれば、一杯のコーラに含まれる糖分の量は角砂糖に換算しておよそ10個分」
「レジェンド……太る……」
「太らねーよ! オレが毎日どれだけ身体鍛えてると思ってんだ!?」
「あれ、そんなことよりみんな、あそこ! 出入り口のところ誰か来てるみたい」
おや、代表のみなさんがこちらに気付かれたみたいですね。
それでは前半戦を終えての感想でも聞いてみましょうか?
「え? 歌バトルの感想……?
もちろん僕の歌はパーフェクトだよ。会場のレディたちも僕の美声を前に腰砕けって感じだったしね」
「……よくわからない……。人前で何かをしたことは初めてだから……」
「アオジロだってがんばってたと思うぜ?」
「でも……慣れてない……。大きなミスもしてないし、アンコールももらったけど……。でも……負けたくない」
「我とて最高の歌を届けました。あとはもう技術ではなく、どこまで人々の気持ちを動かせたか……結果はその一点に絞られるでしょう」
「熱い魂はハートが決める! そういうことだな。火星出身のオレにとっての得意分野だ」
みなさんそれぞれに自信がおありのようですね。
では後半戦に望むそれぞれの惑星の代表について、少し話を聞いてみましょうか?
次号に続く!