歌で地球の未来を決めるこの戦いもついにすべてのステージが終わりました。
キキョウから語られる今後の展開とは……?
「まず今回の会場での審査結果を銀河帝国の持ち帰ったあと、私達は地球に残りしばらくの間、個別にプロモーションを続けます。
しかし、地球はまだまだ未開の場所がありそうですし……」
「大都会から辺境までこの星のすべての場所から投票が揃うには時間がかかりそうだよねぇ」
「ええ。征服ですし本来なら銀河帝国もさっさと軍事行動なり起せして強制徴収すれば早いんですが……」
「幹部連中はここだけの話、ありきたりの娯楽にはもう飽き飽きって話だしね。きっと僕らのバトルの結果で賭け事でもしてるんじゃない?」
「オリビエ、それはオフレコですよ」
「え? そうだっけ。細かいことはいいじゃない。
あっ、でもできるだけ地球のレディたちみんなの意見が知りたいけど、投票券には有効期限があるから気を付けてね」
「期限を過ぎた投票などただの無駄ですからね、燃えるゴミ、いやむしろ燃えるゴミ以下です」
「それで大切なのは投票結果が出たあとだよね。
会場のレディたちも気になってるよね!?」
「ん……? 一気に観客席がざわめき始めましたね」
「そりゃそうだよ。侵略されちゃうのもあるけど、ここに集まってくれたみんなにはそれぞれ推しメンがいるんだもん」
「まず銀河帝国からの惑星統一告知が出されるでしょうね。
もし得票数が僅差の場合は、上位数名で二次審査が行われるかもしれませんし、実際に私たちを呼んで、もう一度このようなイベントが開かれることもあるでしょう」
「すべては銀河帝国の決める方針によるよね。僕ら銀河アイドルもその決定に従うだけさ。僕としては可愛いレディたちひとりひとりと地球でデートする……なんて企画もいいなって思っているんだけど」
「そんな企画が許されるなら私にも考えがありますよ」
「どんな……?」
(まずは熱心なファンを数百人単位で私の手足として働くよう完全に躾けて、完璧なる雌豚となったその者たちに布教活動を命じる。この戦いの発表された公式サイトにあるバナーやツイッターアイコンを使用させるのも良いでしょう……。
そして後々には信者たちで大きなネットワークを作り……と考えてますが、そんなことはこの会場ではいえないですから――)
「この場ではまだ秘密ですね」
「なーんだ、キキョウってばケチくさいなぁ」
秘密という割には漂う笑顔が恐ろしい気もしますが……。
次号に続く!