神楽ショウの選ぶ「感応時間」ベスト3

スクリプト監修のカグラです。

個人的オススメCDを3枚紹介!ということですが。

第3位 感応時間3 ~黒つるばみの監獄~

まずは3枚目ですが、背徳感と肉感的エロスがあふれる「感応時間3 ~黒つるばみの監獄~」をオススメいたします。

キーワードは鎖と束縛。

シスターという禁欲的な立場のリスナーさんが、囚人であり催眠を使いこなす彼にいやらしく弄ばれる様はとても官能的で、感応時間の基本スタンスをがっしり安定させた作品といっても過言ではないでしょう。

催眠としても、グイグイと強引に引っ張っていく彼の雰囲気や言動がとても印象的で、「リードされるのが好き」「すこし被虐感のある感じも気持ちいい」という趣向の女性にも楽しめる内容になっています。

少し荒っぽく強引な部分がありながらも、時として見せる彼の子どもっぽい仕草や垣間見える独占欲も描かれ、リスナーさんをいやらしくリードしていきながらも、ときおり姉と弟のようにも見えてしまう「隙」のある彼の可愛らしさも催眠の楽しさにつながっている感じでしょうか。

感応時間は作品によっていやらしさの度合いや方向性が色々とありますが、肉感的な描写や触れ合い、いやらしさ、背徳感などの描写は、この感応時間3が抜群のように感じますね。

そういう意味でも今作は、感応時間のエロスや催眠の方向性をかっちりと示したフラッグシップ的な内容であるといえるでしょう。

「感応時間ってどんな作品?」というのをわかりやすく知ってもらうための最初の一枚にも、ちょっとえっちな事に興味が有る方にも是非おすすめしたい作品です。

感応時間3 ~黒つるばみの監獄~

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第2位 感応時間5 ~タナトスの兄弟~

さて、オススメNo2ですが、甘味処の彼が繰り広げる「感応時間6 ~紅玉の簪と紫龍の間~」も大好きで迷ってしまったのですが、ここはあえて異色作である「感応時間5 ~タナトスの兄弟~」をオススメ2枚目として提案いたします。

この作品はコンセプトの関係上、催眠スクリプト監修的立場として、いつもよりクレバーにシナリオを見ていったのが印象に残る作品でした。

霊モノはバランスのとり方と、あまりダークにならずにそれでいて夏場にふさわしい季節物として成立させる部分が大変でしたが、フタを開けてみたら独自の雰囲気の意欲作になった感じでしたね。

そういう意味でも感慨深い作品でした。

また今作は、シリーズ初のキャラクターふたりという試みや、今までとは違う「怖さ」もおりまぜたヒンヤリ感のある夏の風物詩的シナリオ。

そして声優さんのおひとりはなんと女性という試み!(こちらもイメージピッタリで驚きました!)と、新たな試みをふんだんに取り入れているという点でも、異彩を放つ作品となっています。

催眠としては霊モノとしてダークで落ちて行くような感触がありつつも、意識が悪い方向に引っ張られないように、彼らなりの優しさも垣間見える展開をシナリオライターさんが頑張っていたのがとても印象です。

催眠スクリプト的にも、かなり細かな部分までチェックが入り、どちらかというと負のイメージが強い霊ネタでありながらも、安易なネガティブイメージに直結しないよう台詞の単語を厳選したり、シーンによっては意図的に後ろ向きな単語を使用したりと、表面上はわかりにくい部分ですが、全作品中一番の細やかなスクリプトチェックや作り込みがされているのもポイントです。

さらには、CDのトラックが細かく分けられているユーザーフレンドリーな部分も好印象で、声優のおふたりの息のあったオフトークもばっちり楽しめる、かなりお得な内容になっています。

感応時間3から4の変化も意欲的でしたが、4からこの5への取り組みはそれ以上の変化があった気がします。

あらゆる意味で意欲作!という事で、今回のおすすめ2枚目とさせていただきます。

感応時間5 〜タナトスの兄弟〜をひつじぐも公式通販で購入する

第1位 感応時間4 ~ねじ巻き帽子屋の観劇ショー~

力作揃いのひつじぐもさんの作品の中でどれにしようか迷う部分もありましたが、やはり一番のおすすめは4作目の「感応時間4 ~ねじ巻き 帽子屋の観劇ショー~」でしょうか。

この作品は「夫のいる貴婦人と奇術師のアダルトな関係」が独特の雰囲気を生み出した内容ですが、キャラクターの存在感や心理描写、催眠の流れ、ストーリー共に絶妙のバランスで仕上げられた個人的に一番好きな作品となっています。

実はここだけの話ですが、初期のコンセプトを聞いたときに、「え? 夫持ちの貴婦人設定でいくんですか? (だ、大丈夫なのだろうか…)」と思っていました(笑)

まだ結婚されていないリスナーさんも多いと思われる中で、このコンセプトでいけるのだろうか……と内心で心配していましたが、かほくさんから頂いたシナリオを読ませていただき、それは杞憂だと迷いが吹き飛びましたね。

「こ、これは切ない……!」

限りなく側にいながらも決して結ばれることはできない距離。

ならばせめてこの夢のひとときだけでも……。

ショーと言う名のオブラードで本心を包み隠した、大人の男女の切ない物語。

あふれるような気持ちと大人としての立場。
心の絶妙な揺らぎが余すことなく伝わり、純粋なCDドラマとしても楽しめます。

おっと、物語の方の話ばかりになりました、すいません><

催眠の流れとしては、今作はかなりギュウギュウに詰め込んだ内容でボリューム満点な感があります。

特に今作は、「奇術師の彼の口調が意図的にどんどんと変わっていく」ことがポイントだったので、リスナーさんが違和感を感じないよう自然な流れに持っていくために奇術師の心情的骨組みをしっかり作ることが意識されていました。

最初のもったいつけたような展開のもどかしさも精神的な前戯となっていたり、パートごとに心情の流れが存在していて、貴婦人に対する奇術師の心の距離感や社会的な立場の違い、奇術師の自信やその仮面の奥に隠した不安や渇望の心などが台詞の変化に現れていたりと、流れ的にもかなり工夫が入っています。

あと、嬉しかったのがAmazonのレビューで、そのあたりの奇術師の心の動きを見事に言い当てて評価してくださっているコメントがあり、そういった意味でもとても嬉しく印象に残る作品でした。

この口調の変化に対する違和感の無い描写には、かほくさんのシナリオの秀逸さが光りました。

そして何よりも声優の森川智之さんの圧倒的演技力!

これだけ詰め込んだ感情の流れを的確に解釈し、余すことなく抜群の演技力をもって表現していただいた所は、流石プロ!と唸りまくりでした。

全てのベクトルにおいて高レベルでバランスのとれた逸品、個人的にもイチオシです。

パッケージだけを読むと「既婚の人向けかな?」と思われる方もいるかもしれませんが、とんでもありません! 未婚の方にもぜひ聞いていただきたい内容です。

そっと彼の声に耳をすませば、大人の官能的で甘く、そして切ない世界に浸れる事うけあいです。

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