貴婦人と奇術師の複雑な関係とは 大人の恋愛に悩んだ感応時間4

4は企画当初から、大人のキャラでと思っていました。しかし、大人なキャラ、大人の恋愛とは何なのか? オーナー、執事、囚人、皆確かに大人でした。

大人というのは、なんだかんだと責任があります。だから、あまり本音が言えません。家族に、仕事に負う物があり、軽はずみな言動ができない……そこに生じる恋愛には、複雑な駆け引きが存在するのではなかろうや?

というわけで、4のマダムと奇術師の関係と設定は単純でありながら複雑です。

奇術師はつかみどころのない性格で、誰にも囚われず、他者をオモチャとしか思っていません。

マダムは彼のパトロン。彼女は裕福で何不自由ない身の上でありながら、奇術師の命じる質素な服を着て日々を過ごします。

(とは言っても彼女も世慣れてますから、こんな邪悪な顔もします)

マダム_SD

支配する者、される者。昼の顔、夜の顔……。

さて、彼女は舞台を見に来る上客でしかないのか? 支配者は誰? 彼の愛情の示し方とはいかに……というのが本作「ねじ巻き帽子屋の観劇ショー」の醍醐味でございます。

彼の語調がですます調なので、最初は執事とかぶるかも、という危惧がありましたが……そこは聞いてのお楽しみでございます。

この作品、最初は不思議な国のアリスのモチーフもあったのですが、その部分はやや薄れ気味ですね。では、この話はまた後日……。