明かされたルドラの意外な特技。
そして彼が銀河系でひとつだけ取り残した免許とは?
「それでルドラ、そなたがひとつだけ取り残した乗り物の免許とは?」
「そう、俺が唯一取得していない免許。それは、この地球上での船舶免許なのだっ!」
「船? 星間飛行用ではなく、海のですか?」
「そうだ。天王星は氷で覆われていて海がないからな。しかしこの俺様に出来ぬことなどない。歌バトルでサクッと優勝したあとに3時間ほどで取得してみせよう」
「そうはさせません、優勝するのは我ですから」
「ほう、この俺の牙城を貴様ごときが揺るがすというのか」
「我とてこの戦いに負けるわけにはいかないのです。
しかしそこまでの自信、ルドラはどのような歌を披露する予定なのですか?」
「俺の歌は今日まで他の代表には明かされていないからな。何せ俺がこの地球に来て徹夜でこの星の音楽のすべてを学び、作曲技術と歌唱力を地球人向けに磨き上げた曲なのだ」
「なっ、地球向けのアレンジまで!?」
(この男、侮れませんね……)
「しかし俺の歌と貴様の歌どちらが素晴らしかろうと、最終的に選ぶのはこの会場と地球に住む人類だ。
……そうだ、いいことを思いついたぞ!」
「良いこと?」
「地球の愚民どもよ、すべからく俺に投票せよ!
この俺が優勝した暁には厳選なる抽選で一名に俺様とふたりで行く地球一周海の旅へ下僕として付き従うことを許してやろう!」
「この世のどこに下僕とそしられてまで同行する人がいるのです」
「ふん、貴様にはわからん。生物とは圧倒的に優れた者には本能的に付き従いたくなるものなのだ」
(それでは我が地球の女性にたくさん付き従われてしまいますね……困りました)
「「フハハハハハハ……フハハハハハハハハハハ……!」
「はぁ……空気を読めない者の相手は疲れました。それではこのあとのステージを楽しませていただくとしましょう」
ルドラのステージが始まりました。
彼の届ける歌【Justice of Uranus】もうどんな歌なのか、皆様は知っているはず……!
それではまたステージのあとでお会いしましょう。