シナリオライターマネージャー・かほく麻緒さんの声

シナリオライターマネージャー・かほく麻緒さんの声

かほく麻緒プロフィール用写真

シナリオライターは厳しい道であるのと同時に他の職種にない達成感がある。それを志望者の皆さんに味わってほしいし、全力でサポートしたい。

プロフィール

10歳の頃から小説の執筆をはじめ、文章執筆歴は20年を超える。「作家でごはん!」投稿中に株式会社ボルテージにスカウトされ、フリーランス活動を開始。商業媒体で初めて書いた短編は「100シーンの恋」に掲載された。その後、同社乙女ゲームのシナリオを依頼されるようになり、他社での活動範囲も広がった。2010年、ひつじぐもの創業メンバーとして入社。現在はシナリオライターマネージャーであるだけでなく、コンテンツ事業部部長として活躍中。(2018年1月現在)

@kahoku_mao

メインプロジェクト

コンテンツ事業部部長
シナリオライターマネージャー

コンテンツ事業部では、自社・他社問わずさまざまなコンテンツのシナリオ制作を行っています。予算管理、クオリティ管理、外部パートナーの方の管理及び若手の育成を進めています。

私はこんな人

休暇を楽しむかほく麻緒

私は昔から、おっとりほやほやに見られるのですが、実際はとてもせっかち!

何もかもが早回しで、白黒もはっきりつけたがる性格でした。スケジュール帳が全部埋まっていないと安心できない学生で……。ただ外見とのギャップがあったせいか、周囲からは何を考えているか分からない不思議ちゃん扱いで……(笑)

そのせっかちな性格のせいか、結婚も子育ても人より早く経験しました。それだけでなく、離婚もさっさと経験してしまいました。今は、中学生の子どもふたりを育てるシングルマザーです。

この仕事につくまで、そんな自分の性格がプラスだと思ったことはありませんでしたが、新しいものに着手し続けるこの業界にはベストマッチだったようです。

この仕事は、スピードが命です。企画が立ったかと思えば、次の瞬間にはもう全てが回り出している。イレギュラーなこと、仕様変更もがんがんに起こり、それに対応できる人が生き残っていきます。

今、ここまで走り抜けてきて思うのは、多くのことをめまぐるしく頭のなかで考え実行してきた、そうせずにはいられなかったこの性格のおかげで、感じる力や読み取る力、考える力が強まっていき、今の自分がいるのではないかということです。

様々なことに対応してきました。公私共に。私は、幼少期も決して幸せとは言えない境遇に育ちましたが、それも含め、今この仕事ができる自分がいるのだと、無駄なことはひとつもなかったと、そう思う日々です。

私の仕事内容

かほく麻緒の仕事風景

  • メールチェック(これがけっこうあります!)
    • クライアントとのやりとり
    • 外部パートナーさんの相談、納品対応
    • 最近はチャットワークを多く使っています
  • 案件管理
    • GoogleSpreadsheetで管理
    • 朝7時に今日やるタスクが自動でメールされるシステムになっています
    • スケジュール通りにいかない場合は他のスタッフの都合を付けたり……学生時代のスケジュール管理能力が役に立っています
  • 部下のスケジュール管理、クオリティチェック
  • シナリオ執筆
    • プロジェクトマネージメントのために私自身はあまり書かないようにしていますが特定プロジェクトは別
    • 渉外よりも執筆が好きなので早くマネージャークラスが誕生してほしいと思う日々……

ひつじぐもに入社したきっかけ

ひつじぐもという会社が生まれる少し前、mixiで、代表の島田と出会いました。

きっかけは、島田がライターを急募しており、私がそこに応募したこと。

当時のメールの内容を、今でも島田は語ります……「絵文字があって、こいつ大丈夫かと思った」と。

実際には絵文字は使っていません!! 断じて。しかし、それくらいのノリだったということは、真実かもしれません……。

そのメールを見つけることができないので、もはや闇のなかですが……。

その出会いからしばらくすると、なぜか島田はフリーランスの私のスケジュール管理を始めました。空いているところに自分の案件を入れるからスケジュールをすべて教えてくれとのこと。私は助かるなあと思いながら、GoogleCalendarを共有しました。

そんなやりとりを続けて1年ほどたった時に、起業をすると相談を受け、創業メンバーに誘っていただきました!

実は創業メンバーになった時、広島に住んでいた私は島田に会ったことがありませんでした。

入社して嬉しかったこと

かほく麻緒と社内猫

企画から関わっていけることです!

――やはりフリーランスの時とは違いましたか?

フリーランスではやはり、企画立案時から関わるチャンスはそうそうないので、作品を作る温度が違うと思います。熱や意欲を存分に持って取り組むことができますし、自分のアイデアが反映されることはとても喜ばしく、励みになります。

それともうひとつ。

ライターのお仕事を始めてから数年後、ひつじぐもに入社してからも数年後、文章を書くお仕事を始めてから7年ほどが過ぎた時、初めて、本当に初めて、自分の文章、文体で書いていいと言われ、その時のことが今でも心に強く残っています。

シナリオライターは、タイトルによって文体を変え、それぞれに相応しい書き方、メインライターと同じ書き方、にしなければなりません。自分の文章を書いては駄目なのです。

だからこそ、自分を表現できた時の喜びはひとしおでした。

仕事のやりがいを感じるとき

これまでの仕事が評価されて、新しい仕事に繋がる瞬間にやりがいを感じます。売上げの数字だったり、他社からの指名であったり……。守秘義務があるので抽象的になってしまいますが、自分のやり遂げた仕事が次を生んだんだと実感する瞬間です。

学生時代の自分

かほく麻緒プロフ

――ギャルだったとお聞きしています。ギャルとは言っても様々だとは思いますが……。

年齢ばれますが、中学生~高校1年生くらいまでの頃はアムラーでした。その後は、お洒落が大好きなので色んな格好を楽しみました。

――アムラーとはなんでしょうか?

安室奈美恵さんのファッションや雰囲気に憧れて、それを真似する女子のことです。厚底ブーツ、ミニスカ、などなどです。

――小説も同時に執筆されていたんですか?

はい、書いていました。けっこうずっとコンスタントに書いています。

他にも学生の頃は色々趣味があり、DIYにはまり、壁を半年ごとにぬり変えて、ピンクや黄色、赤などにしていました。机にもカラーリングして、ダリの絵を真似して描いたりもしていました。

また、当時はジャズが好きで、フルートとピアノをジャズで習っていました。

シナリオライターになってほしいのはどんな人ですか?

うーん、そうですね。一緒に過ごしたりおしゃべりしたりして、楽しい人とお仕事したいです。

――楽しい人が社内にいたら、職場が明るくなりそうですね。でも、必要なスキルについてはどうでしょうか?

技術は学べますし、本当に必要なスキルは人間力かと思います。このお仕事は、うちにこもってひとりでするのではなく、周りの人達とコミュニケーションを取りながらおこないます。ですので普段から人に気遣いができる人、会話で人を楽しませることができる人が向いている印象です。

また、シナリオには執筆者の性格が反映されるので、執筆経験よりも人生経験の豊富さを重視させていただくかと思います。

――「無人島」の課題については、人間力よりも相応のスキルが必要なのではないでしょうか。

落とすための課題ではなく、チャレンジできるか否か、そして入社後の仕事をイメージしていただくための課題です。

このフローには企画立ち上げから、スケジュール管理、シナリオ完成までの全てが含まれています。今では、検索エンジンを駆使したり、ノウハウ本を購入したりすることで、誰でもやり方を調べることができるんです。

この課題を一般的なシナリオライターであれば、クオリティの差はあれ、1週間程度でやりきらないといけません。もちろん、プロレベルのクオリティやスピードを求めているわけではないです。でも、こういったお仕事を果たして毎日やれるかどうか、自分を見つめ直す機会にしていただきたいなと思っています。

シナリオライターは、なったとしても、続けるのが大変なお仕事です(他のどの職種もそうですが……)。未経験のジャンルや仕様でも、自分で調べて、道を切り開いていかないといけないんです。そういう意味では、仮に小説を300枚書いたことがあるとしても、自分の書きたいものを書くことと、仕事の仕様に合わせて完成させることはまったく違ってきます。文章を書くことが好きだという方でも、この点がネックになることも……。

この課題に取り組むことで、一生の仕事にできるか否かを、自分でご判断いただきたいです! 最近、ディレクターの登竜門としてシナリオライター職を目指す方も多くなってきましたが、そういう方にも是非チャレンジいただきたいなと思います。下記は未経験転職者に出される課題ではありますが、できれば新卒の方でも、学生の間に取り組んでいただければと思います。(実は、シナリオライターを募集していなかった時期に、島田のブログを見た方がこの課題を郵送してくれて、居酒屋面接ののち入社に至りました!)

注)無人島の課題:2015年頃、通年採用における未経験転職者に出されていた課題。

殺人鬼・20代総理大臣・医者・幼馴染み・料理人・IT企業社長とともに無人島に置き去りにされた主人公(女性/年齢は20代まで)。いずれかの登場人物との恋愛ストーリーを考案してください。10,000文字~25,000文字にまとめ、キャラ表、プロットを別紙添付のこと。様式は標準的なノベルゲームに準拠。

就職活動中の皆さんへメッセージ

シナリオを毎日書き続けるのは、とても大変なことだと思います。けれどそれを続けた先に手に入るものは、かけがえのないものです。忍耐と努力が必要ですが、続ける価値の十二分にある仕事です。

シナリオを1本書き上げた時、リリースされた時、マスターアップの時、誰かに認められた時、多くの喜びが頑張った先にはあります。その達成感と喜びを、シナリオライターを目指す方には絶対に味わってほしいし、ひつじぐもに入社した折には、絶対に味わわせてあげたいです。

昔の日本にレッツゴー

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